元プロ野球選手、清原和博の逮捕は、ここ数十年のスポーツ界全体で見ても、最もショッキングな事件といえる。 今回の逮捕を受け、元プロ野球のスター選手たちを牛耳る日本プロ野球名球会は、清原の活動を自粛させることを発表。これは今後、清原の野球関連の仕事が皆無になる可能性を示している。 とはいえ、清原ほどの大物である。果たして、本当にこのまま落ちぶれてしまうのだろうか? 過去に薬物事件から復活を遂げたスポーツ選手といえば、サッカー界のスーパースター、ディエゴ・マラドーナが思い浮かぶ。 マラドーナはアルゼンチン代表として、1986年のサッカーW杯メキシコ大会を制覇。また、イタリア・セリエAの弱小クラブだったSSCナポリを優勝に導くなど、現在、世界ナンバーワンのサッカー選手と評されるリオネル・メッシ以上の輝きを放っていた。 だが、その一方で、現役時代からコカイン使用疑惑がつきまとっていた。彼の全盛期に当たる86年前後にもたびたび疑惑が報じられ、それが発端となり、当時所属していたFCバルセロナから前述のナポリに移籍するも、ナポリではドーピング検査に引っかかり、追放。その後、アルゼンチンに戻るも、91年にコカインの服用が判明し、現行犯で逮捕された。 それでも、マラドーナは消えなかった。94年のW杯アメリカ大会にキャプテンとして出場する。が、再び試合後のドーピング検査に引っかかり、そのまま表舞台から消え去った。 しかし、それで終わらないのがマラドーナだ。2008年には自薦からアルゼンチン代表監督に就任し、10年のW杯南アフリカ大会出場にチームを導いた。再び輝かしい舞台に返り咲いたのだ。 薬物と共にサッカー人生を生きてきたといっても過言ではない、マラドーナ。本人も「私がドラッグをしていなかったら、どんな選手になっていたと思う? とてつもない選手になっていただろう」(「TYCスポーツ」より)と、のちに振り返っている。 果たして清原も、マラドーナよろしく、表舞台に返り咲くことはできるのだろうか? いずれにしろ、入手ルートなど、事件の早急な解明が求められる。 (文=TV Journal編集部)『マラドーナ自伝』(幻冬舎)
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逮捕の清原和博も見習え!? サッカー界のスーパースター・マラドーナの波瀾万丈な“薬物”人生
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