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故・北の湖前理事長にドラマ化計画浮上? 主役に「とにかく明るい安村」の名前も……

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kitanoumi0105
「相撲 増刊 北の湖敏満 追悼号」(ベースボールマガジン社)
 北の湖前理事長の協会葬が、昨年12月22日に両国国技館で営まれた。森喜朗元首相や巨人の原辰徳前監督、タレントの中村玉緒、元横綱・朝青龍など大物の来場に注目が集まったが、それ以外にも関係者が約800名、開場1時間前から集まった大勢の一般参列者は約1,600名に上った。「憎らしいほど強い」と言われた元横綱も、協会関係者が「やっぱり愛されていたんだな」と喜んでいた。  ただ、その協会関係者が「あれはなんだ?」と会場前から指差したのは、駅から会場までの間で通行人を大雑把に数えたり、アンケートを書かせていた数名の男性だ。記者が何をしているのか聞いてみると、北の湖前理事長に関するマーケティングリサーチだと言う。その場ではこちらを警戒して、一切応えてはくれなかった業者だが、後日、取材に応じると、あっさりその中身を教えてくれた。  リサーチしていたのは「北の湖の生涯と、王貞治やジャイアント馬場などとの交流を描いたドラマ」の制作プランにまつわるリサーチだったというのだ。 「仮タイトルで、『ごっつぁんの怪童』だったか、そんな名前がつけられていて、少年時代から現役時代、あと協会の理事長としての苦労をドラマにしたもので、いまの人たちがどれぐらい関心があるかを調査しろということでした」  ただ、「当初、聞いていたのは5,000人ぐらい集まるだろうという見込みだった」と言うから、その半数ほどの数には、依頼者はむしろ拍子抜け。1,000人ほどの来場しか想定しておらず、その2.5倍の来場者を前に、警備員の数が足りないと右往左往していた葬儀の主催者とは正反対だった。  なんとも大雑把な調査だが、その依頼主は大手の広告代理店などではなく、時代劇を得意とするベテラン脚本家が昨年設立したばかりの小さな会社。テレビ局も巻き込んだ大プロジェクトなどではなく、あくまで企画を立てている段階だったようだ。 「依頼主の方のプロデューサーという人は、全国ネットのテレビ局だけでなくWOWOWにも話を持っていくと豪語していたり、そのくせ北の湖の役に芸人のとにかく明るい安村の名前を出したり、なんか変な感じだった」と業者の男性。  結局、集まった参列者数が当初の想定より少ないという理由で、その依頼主から「これ以上の調査は不要」という連絡が入り、リサーチを打ち切り。業者は「当初の約束の半額しかリサーチ代を受け取っていない」という不満から、記者にこの話を明かしたかたちだ。 「ただ、北の湖の化粧まわしや現役時代の写真が展示されている相撲博物館の企画展の調査でも集客がよくなかったのはたしか」と、いずれにせよこのドラマ案はいずれにせよ進みそうにはない。  ずさんな企画案はさておき、熱しやすく冷めやすい国民性といわれる日本人には、大横綱のドラマプロジェクト実現は難しかったか。 (文=ハイセーヤスダ)

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