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「一歩間違えば、米国人大学生の二の舞いに?」経験者が語る、北朝鮮旅行のヒヤリ体験

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「一歩間違えば、米国人大学生の二の舞いに?」経験者が語る、北朝鮮旅行のヒヤリ体験の画像1
北朝鮮の団体旅行客
 観光旅行で訪朝し、平壌市内の滞在先ホテルで政治スローガンを盗んだとして米国人の大学生が17カ月間も拘束され、先月解放されたものの、直後に死亡した。北朝鮮は外貨獲得のため、観光旅行の受け入れを大歓迎している。テロや犯罪被害に遭う可能性は皆無で美人も多く、一度ハマると何度も訪朝するリピーターが多いという北朝鮮観光。だが、ハメを外すと、米国人の二の舞いになる可能性がある。観光で訪朝した経験のある日本人が、ヒヤッとした体験を告白する。 「死亡した米国人が平壌の羊角島(ヤンガクド)ホテルでトラブルに遭ったと聞き、ドキッとした」 こう振り返るのは40代前半の男性。ニュースの渦中にある北朝鮮をのぞいてみたいと、数年前にツアーを取り扱う日本の小さな旅行社に申し込んだという。  ツアーでは首領様、将軍様の銅像参拝をはじめ、新しい遊園地など意外なスポットだらけでかなり楽しめたが、最終日、ひょんなことからトラブルが起きた。  汗かきの男性はホテルの部屋にあるハンドタオルを拝借し、チェックアウトした。ワゴン車で出発しようとしたその時、ホテルマンが「ちょっと待って!」と、男性の案内員(通訳兼ガイド)に待ったをかけた。 「部屋のハンドタオルが見当たらない。持ち去ったのではないか?」  まさか小さなタオル1枚がチェックされているとは思いもしなかった男性は、正直に白状しようかと迷ったが、結局はシラを切り通した。10分ほどホテルマンと案内人の間で押し問答があったものの、辛くも解放された。 「あの時、自白すれば米国人大学生と同じ顛末になっていたかもしれない」と胸をなで下ろす男性。一方で「ホテル内でお土産のキーホルダーを落とした。なくしたことにも気づかなかったが、ホテル側が土産品店に確認までして『これ、あなたが落とした物ではないですか?』と教えてくれた。こんな小さな物まで真剣に持ち主を探すとは……」(同)と、驚異的なホスピタリティに感心したという。
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羊角島ホテル
 また、別の時期に訪朝した30代後半の男性は「停電が多いと聞き、100円均一の懐中電灯を持って行った。ホテルの部屋に置き忘れたが、その後、案内員に『忘れ物がありました』と差し出された」と、これまた驚きの報告を寄せる。  何度も訪朝経験のある在日朝鮮人の男性によると「あの国で忘れ物は厳禁だ」と声を強める。かつて外国人が聖書をホテルに置き忘れ、「体制を転覆しようとした」と罪に問われたこともあり、こうしたトラブルに巻き込まれると案内員も責任を取らされるため、チェックアウト後の部屋を念入りに確認しているらしい。  その上で、男性は「そうは言っても、決まりを守って、ほかの海外旅行と同じように人の道に反するような行動をしなければ、非常に安全な観光地であることは間違いない。ツアー代が日本円で2泊で1人20万円以上と高価なのがネックだが……」と話す。  ちなみに、訪朝する観光客には、事前に旅行社から注意書きが渡されるという。  それには「金日成・金正日像の前で同じポーズをしない」「無断で外出しない」「金正恩党委員長の写真が載った出版物や新聞に折り目をつけない」「突っ込んだ政治的な話をしない」「建設中の建物や軍人を写真に撮らない」「撮影した写真や動画をマスコミに売らない」「トイレには紙がない」「最後に案内員と運転手にチップ(1人2,000円ぐらい)を渡す」といった独特のお約束が記されている。これを窮屈に感じる人は、行かないほうが無難だろう。

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